3日目からは,テレコム・アニメーションフィルムで数々の作品の美術監督を務められた実績を持つ新田様による特別講座が始まりました。
最初はアニメーションにおける背景について,その必要性や技術の変革と実際などの概略をいろいろな作品を見ながら具体的なお話しいただきました。その際わざわざ持ってきていただいた実際に使われた手描きの背景画やデジタルの画像など,なかなか目にすることができない貴重な作品群を見ることができました。
その後は,雲を描く実習です。最初にパースや雲を描くための基礎知識を学んだ後,実際に新田様の作業を見ながら,約4時間かけて全員が実際にそれぞれの雲を描きました。更に最後には,学生作品の中からいくつかを選んで,新田様が全員の前でブラッシュアップしていただき,新田様が少々手を加えることで雲がアニメーションに実際に使われる雲に変身していく驚きの過程を見ることができました。
学生の中にはアニメーションの背景の仕事を目指している学生もいます。しかし,その学生だけでなくアニメーション業界を目指す全ての学生にとって,アニメーションの奥の深さをあらためて実感した講座でした。