「子どもの育ちを支える現場」を学ぶ3年生は、保育観察実習を通して様々な職種への理解を深めています。実習中の学生と園児の間では、いつも小さなドラマが生まれています。
晴れた日ー
心ゆくまで園庭で遊んだ園児は、先生が「教室へ帰ろう」と声をかけても「まだ遊びたい!」と帰りたがらない様子でした。学生も一緒に「帰ろうよ」と誘いますが、ついに園児は地面に座り込んでしまいました。私は手伝いたい気持ちをぐっとこらえ、2人の様子を見守っていました。すると、学生は「僕が道を書いてあげるから、その上を歩いておいで。道を外れたらワニに食べられちゃうぞ!」と言いながら、地面に線を書き始めました。

このユニークな提案に、園児はおもむろに立ち上がり、学生が書いた道を歩き始めました。

学生の機転が光る見事な解決策に、私も心の中でガッツポーズ!感心するばかりでした。

実習後の振り返りでは、保育士の先生から貴重なアドバイスをいただきました。「梅雨の時期は、大人と同じように子どもたちも外で遊べないストレスがあります。今日のように晴れた日は、子どもたちも思いっきり遊べて本当に楽しそうですよ。」この言葉は、子どもの行動の背景にある気持ちを理解することの重要性を改めて教えてくれました。

この実習は、学生たちにとって単なる観察に留まらず、子どもたちの気持ちに寄り添い、柔軟な発想で対応する力を育む貴重な機会となっています。